消極性研究会 | 第8回 コミュニケーションに介在する存在
道で人に声をかけたいとき、一人で歩いている人よりも、ペットなどを連れている人のほうが話しかけやすそうに見えませんか?
ペットという存在は、生活に深く入り込み、日常に潤いをもたらすだけでなく、日々の散歩などから近所の人とのコミュニケーションをするきっかけにもなります。消極性研究会の簗瀨さんが、愛犬との暮らしを通してインスパイアされた、「他者とのコミュニケーションに介在するもの」のデザインを考察します。
道で人に声をかけたいとき、一人で歩いている人よりも、ペットなどを連れている人のほうが話しかけやすそうに見えませんか?
ペットという存在は、生活に深く入り込み、日常に潤いをもたらすだけでなく、日々の散歩などから近所の人とのコミュニケーションをするきっかけにもなります。消極性研究会の簗瀨さんが、愛犬との暮らしを通してインスパイアされた、「他者とのコミュニケーションに介在するもの」のデザインを考察します。
コンビニに入っても、店員と会話せずにセルフレジを使用し、宅急便は宅配ボックス、置き配で受け取り、可能な限り人との接触を避けられるように行動する。今までは無機質に思えていた生活が、新型コロナウイルスの感染拡大により、「当たり前」の生活に変わってきていませんか?
今回は、インタラクションデザイン研究者の渡邊恵太さんが、一見消極的で冷たく思える、人と接触・対面せずにサービスを利用する仕組みがもたらした、快適でよりリッチな体験の可能性を考察します。
情報技術とデザインによるハックで、シャイな人たちが直面するさまざまな生きづらさに向き合ってきた消極性研究会。そして、あらゆる人々が強制的に「消極的」に暮らすしかない状況が訪れた今、そのユニークな視点と知見は、どんなふうに活かしていけるのでしょうか。今回は番外編として、研究会フルメンバーが(もちろんリモートで)集結し、With/Afterコロナ時代の暮らしと社会を搦め手から考える座談会を行いました。
新型コロナウイルスの感染拡大により、オンラインでのコミュニケーションが拡大しました。慣れてしまえば昔には戻れないほど便利な反面、雑談が生まれにくくなったり、相手の反応が見えなかったりと、やりにくさを感じることもあるのではないでしょうか?
今回は、情報科学者の栗原一貴さんが、自身による大学でのオンライン講義の実践から、やりにくさの原因と、オンラインでのコミュニケーションを促進する方法を考えます。
オンラインならではのやりにくさは、テクノロジーの力で解決できるかもしれません。
「もしよろしければ紹介しましょうか?」、「もしよろしければ紹介してください」と言ったものの、結局紹介に漕ぎ着けなかったことはありませんか?
今回はコミュニティ研究者の濱崎雅弘さんが、紹介・被紹介による「出会い」にまつわるコミュニケーションを考えます。紹介には、意外な心理的負担が隠されているようです。
Netflixを開いて、「今日は何を見ようかな」と悩んでいるうちに時間が経ってしまっていたこと、ありませんか? 居酒屋で、「じゃあ、とりあえずコレで」と注文する串カツ盛り合わせのように、スムーズに決められないのはどうしてなのでしょうか。
工学者の渡邊恵太さんが、串カツ盛り合わせにあって、Netflixにはない、決めやすさの理由を考えます。
人に指摘したり、注意するとき、指摘された側だけでなく、指摘する側もしんどくなってしまいませんか?今回は情報科学者の栗原一貴さんが、スマートスピーカーを利用して、言いにくいことを人に伝えやすくする仕組みを考えます。ちょっと言いにくいな、誰か代わりに言ってくれないかな……と遠慮しがちなみなさん、こんな工夫はいかがでしょうか。
たぶん全人口の多くを占める消極的な人たちにとって、よく知らない人と自由に交流する場って、すごくハードル高いですよね。
今回はゲームデザイナーの𥱋瀨洋平さんがイベントの交流会などで気まずい思いをしなくて済む仕組みを考えます。思考の起点になるのは、参加者全員が遊べる「オーガナイズドゲーム」。全世界の交流会嫌いのみなさん、ぜひ読んでみてください。
「消極的なこと」は現代社会では良くないことだとされがちです。でもどんなときも積極的でなければいけない社会って、本当に暮らしやすいんでしょうか? そう考える非コミュな研究者(一部例外あり)が結集したドリームチームが「消極性研究会」です。この連載では同会のメンバーが認知科学からゲームデザインまで、あらゆる方面から人間が消極的なままで暮らせる「消極性デザイン」の社会実装を提案します。