イヤホンの準備はできましたか? それでは、↓のガイド音声or動画本編をお楽しみください!

▲美術館のイヤホンガイド気分でページを眺めながら楽しみたい方は、上のバーから音声版の再生を。石岡さんの解説に集中したい方は、下の動画版をご視聴ください。

 石岡美術館は、古今東西さまざまな表象文化を研究されている批評家・石岡良治さんとPLANETS編集部がさまざまなジャンルの美術展をめぐり、展示作品の解説を音声&動画でガイドしていただく企画です。今回取り上げるのは、東京都六本木の森美術館で2020年7月31日から2021年1月3日まで開催の「STARS展:現代美術のスターたち─日本から世界へ」です。

▲六本木ヒルズの入り口に設置されていた村上隆の作品《お花の親子》と石岡さん。この日はまだ設置工事中でした。
▲森美術館入り口

 この展覧会は、国際的に高い評価を受ける草間彌生、李禹煥、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司という6人のアーティストの初期作品および最新作品を一挙に展示する、まさに日本現代アート界の「STAR」たちによる展示です。会場内には各アーティストの作品だけでなく、戦後の日本美術がどのようにして海外に受容されていったのかを表にしたアーカイブ展示エリアもあり、まさに日本現代アートの「今」が概観できる構成となっています。

 それでは、各アーティストの展示と、石岡さんのコメントを写真とともにどうぞ!

▲李禹煥による展示スペース。静謐な空間に、立体作品と平面作品が絶妙な配置で展示されています。
▲この空間は地面に砂利が敷かれています。
▲草間彌生の展示スペース。
▲石岡さんがしきりに足を向けたのは1965年の作品《無限の網》。「これは近寄るとグラグラっとくるのがポイント。《ミラールーム》の感覚ですよね。飛び出したり、退いたりするような感覚があるでしょう。自伝のタイトルもこれだし、絵画の初期代表作のひとつですね。やはりいいですね……」
▲宮島達男による《時の海ー東北》。東日本大震災の被災者への鎮魂をテーマに制作されたこの作品では、水に浮かぶLED板に、ゼロになることのない数字が明滅しています。
▲展示横のパネルにはクラウドファンディングへ出資した「共同制作者」の名前が書かれています。「なるほど……」と考え込む石岡さん。
▲石岡さん「あ、写真家の畠山直哉さんがいますね」
▲奈良美智の展示スペース。こちらは奈良美智の収集したレコードが飾ってあります。「シド・バレットとか、ニック・ドレイク、チョイスがね、なるほどね……」
▲ぬいぐるみのコレクション棚でカメラを構える石岡さん。その視線の先には……「ここに犬に囲まれた猫がいるでしょう。僕はこういうのを見逃しませんよ」
▲大型インスタレーション展示《Voyages of the Moon(Resting Moon)/ Voyage of the Moon》​。窓を覗き込む石岡さん。
▲石岡さん「これはこちら側の窓からのぞくとちょっと不気味なのに、反対側のドアからのぞくと健全に見えるのがポイントですよね。例えば、石岡美術館の初期に取り上げたマイク・ケリーなんかはもっとこれより変態性が前面に出てくる感じ」
▲「STARS」6人目、杉本博司の展示スペースを何度か行き来する石岡さん。「博物館の展示のような趣向がありますよね。映像作品と絵画コーナーは、ふらっと行ったり入ったりしながら見るのが良いと思います」
▲石岡さん「しろくまの写真もそうだけど、この、蝕のようなライティングが特徴的ですね。インスタレーションのうまい人はこういう空間を作るのがうまい」
▲ミュージアムショップで本を物色する石岡さん。「こういうスペースはなぜか本屋においてないレアな掘り出しものが多かったりするんですよ」
▲今回のミュージアムショップで石岡さんが手に入れたのは『バトルロイヤル熱闘!日本美術史』。帰りの電車で覗き込む石岡さんと宇野。

 今回は前回、前々回と違い、石岡さんが考えながら「実はこれがわからないんですよ」と言いながら展示を行き来していたのが印象的でした。果たしてその思考の結果、たどりついた石岡さんの解釈とは……? 気になる方は本編での解説をお聞きください!

▲石岡さん、撮影お疲れさまでした!

ガイド内で取り上げた作品一覧

■村上隆《ヒロポン》1997年
※写真は別の展覧会のもの(出典
言及箇所 25:48、26:24


■村上隆《マイ・ロンサム・カウボーイ》1998 年 

※写真は別の展覧会のもの(出典
言及箇所 25:48、26:49


■村上隆《Ko2ちゃん(プロジェクトKo2)》1997 年 

※写真は別の展覧会のもの(出典
言及箇所 25:48

■村上隆《阿像》2014 年、《吽像》2014 年 
※写真は別の展覧会のもの(出典
言及箇所 29:20


■李禹煥《関係項》1969/2020 年

言及箇所 35:50


■李禹煥《関係項—不協和音》2004/2020 年

言及箇所 36:50


■李禹煥《対話》2019年、李禹煥《対話》2020年

言及箇所 37:03


■草間彌生《無限の網》1965 年

言及箇所 44:32


■草間彌生《芽生え》1992 年

言及箇所 48:49


■草間彌生《天上よりの啓示(B)》1993年

言及箇所 48:49


■草間彌生《ピンクボート》1992年

言及箇所 49:10


■草間彌生《たくさんの愛のすばらしさ》2019年

言及箇所 49:17


■宮島達男《30万年の時計》1987 年

言及箇所 53:37


■宮島達男《「時の海—東北」プロジェクト(2020 東京)》2020年

言及箇所 55:52


■奈良美智《作家の部屋の中から》2020年

言及箇所 01:08:13


■奈良美智《Voyage of the Moon (Resting Moon) /Voyage of the Moon》2006 年

言及箇所 1:09:08


■奈良美智《Miss Moonlight》2020 年

言及箇所 1:14:21


■奈良美智《Lonely Moon / Voyage of the Moon》2006年

言及箇所 1:15:07


■杉本博司《シロクマ》1976 年

言及箇所 01:18:17、01:18:55


■杉本博司 左から《Revolution 008 カリブ海、ユカタン》1990年、《Revolution 001, 北大西洋、ニューファンドランド》1982 年、《Revolution 002 北大西洋、ニューファンドランド》1982年

言及箇所 01:18:27


■ギベオン隕石 ナミビア、グレートナマランド、ギベオン、1838 年 発見

言及箇所 01:19:27


■ロバート・スミッソン《スパイラルジェッティ》1970年〜(Google Map

言及箇所 01:19:46

ガイド内で言及した書籍一覧

■辻惟雄、 村上隆 『熱闘! 日本美術史』(とんぼの本)新潮社

■李禹煥 『出会いを求めて――現代美術の始源【新版】』みすず書房

■ 草間彌生『無限の網―草間彌生自伝』新潮社

■『Casa BRUTUS特別編集 【完全版】杉本博司が案内する おさらい日本の名建築』マガジンハウス

[了]

この記事は、石堂実花が執筆を、岡庭正利が音声・動画編集をつとめ、2020年12月24日に公開しました。