イヤホンの準備はできましたか? それでは、↓のガイド音声or動画本編をお楽しみください!

▲美術館のイヤホンガイド気分でページを眺めながら楽しみたい方は、上のバーから音声版の再生を。石岡さんの解説に集中したい方は、下の動画版をご視聴ください。

 石岡美術館は、古今東西さまざまな表象文化を研究している批評家・石岡良治さんとPLANETS編集部がさまざまなジャンルの美術展を巡り、展示作品の解説を音声&動画でガイドしていただく企画です。今回取り上げるのは、東京都丸の内の三菱一号館美術館で2021年2月20日から2021年5月30日まで開催の「コンスタブル展」です。

▲三菱一号館美術館
▲美術館入り口にて

 コンスタブルは19世紀イギリスを代表する画家で、故郷の田園風景や思い入れのある地域の風景を描き、数々の大作を残しました。日本ではマイナーですが、イギリスではターナーと並ぶ人気を誇る国民的な画家として知られており、今回の企画展は日本ではおよそ35年ぶりとなる開催となります。今回の展示ではロンドンのテート美術館所蔵作品60点のほか、ターナーをはじめとする同時代の作家作品も多数展示されており、見応えのある展示となっています。

▲美術館に入って最初のエリアに現れた謎の銅像。彼の正体は、ジョサイア・コンドルさん。イギリス出身の建築家で、いわゆる「お雇い外国人」として多数の建築家を育成したほか、鹿鳴館やニコライ堂などの設計を通じて、日本の近代建築の礎を築きました。旧三菱一号館美術館も彼が手掛けたものです。
▲現在の三菱一号館美術館は1894年に竣工、1968年に解体された「三菱一号館」を、リノベーションではなく「完全再現」したもの。館内には、当時の建築様式を踏襲して復元された屋根裏構造を見学できるスペースがあります。
▲レンガ造りの室内を仰ぎ見る石岡さん
▲今回の展覧会で唯一写真撮影が許可されているコンスタブルの作品《虹が立つハムステッド・ヒース》。
▲今回石岡さんが物販でゲットしたのはコンスタブル「雲の習作」マグネット! コンスタブルの筆致が鮮やかに再現されています。

 今回の企画展を一言で表すなら、まさに「風景画のインフレ」。めくるめくイギリスの田園や海辺、道の風景にひたすら圧倒されます。美術鑑賞初心者の筆者は「あれ、この風景、さっきもあったような……?」と混乱してきたところで「これは雲がすばらしいですね」「とりあえず遠くに塔を置いて、手前に広がるこの構図ですよね」など、石岡さんの解説を聞くと、それぞれの絵がたちまち固有の魅力を持ち始めるのが印象的でした。

 本展の目玉とされているのは終盤に展示されているターナーとの対決となった1832年のロイヤル・アカデミー夏季展での展示が再現されるコーナーです。はたしてこの作品に対する石岡さんの印象は? ぜひ本編での解説をお聞きください!

mimt.jp
 
テート美術館所蔵 コンスタブル展|三菱一号館美術館(東京・丸の内)
https://mimt.jp/constable/
19世紀英国の画家ジョン・コンスタブルは、自国の風景画を刷新し、評価を引き上げました。日本で35年ぶりとなる本展では、テート美術館所蔵の40点にくわえ、国内所蔵含む全85点を通じて、コンスタブルの風景画を展覧します。
▲石岡さん、撮影お疲れさまでした!

ガイド内で取り上げた作品一覧

■ボブの絵画教室
言及箇所 29:33〜

■アレクサンダー・カズンズ
A New Method of Assisting the Invention in Drawing Original Compositions of Landscapes
Alexander Cozens
言及箇所 31:00〜

■ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》
Joseph Mallord William Turner
Helvoetsluys: The City of Utrecht, 64, Going to Sea
言及箇所 36:37〜、01:50:03〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《アン・コンスタブル》
John Constable
Ann Constable
言及箇所 37:07〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《イースト・バーゴルト・ハウス》
John Constable
East Bergholt House
言及箇所 37:27〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《マライア・ビックネル、ジョン・コンスタブル夫人》
John Constable
Maria Bicknell, Mrs John Constable
言及箇所 38:00〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《教会の入口、イースト・バーゴルト》
John Constable
The Church Porch, East Bergholt exhibited
言及箇所 38:05〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《テムズ川あるいはメドウェイ川の船舶のスケッチ》
John Constable
Shipping in the Thames or Medway Verso: Sketch of Shipping
言及箇所 41:35〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ブリッジズ一家》
John Constable
The Bridges Family
言及箇所 41:57〜

©Tate, London 2021(出典

■トマス・ゲインズバラ《休憩中の農民がいる森の風景》
Thomas Gainsborough
Wooded Landscape with a Peasant Resting
言及箇所 43:08〜

©Tate, London 2021(出典

■ベンジャミン・ウェスト《ウィンザーのテラスからの眺望》
Benjamin West
View from the Terrace at Windsor

言及箇所 48:07〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョージ・ハウランド・ボーモント《風景》
George Howland Beaumont
Landscape
言及箇所 49:49〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《ペンブローク城》
Joseph Mallord William
Turner Pembroke Castle
言及箇所 50:05〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《テムズ川とアイズルワースの船着き場》
Joseph Mallord William Turner
The River Thames with Isleworth Ferry
言及箇所 50:32〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《デダムの谷の眺め》
John Constable
A View of Dedham Vale
言及箇所 51:36〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ランガムのガンヒル近くから望むデダム》
John Constable
Dedham from near Gun Hill, Langham
言及箇所 51:36〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《デダムの谷》
John Constable
Dedham Vale
言及箇所 54:36〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《モルヴァーン・ホール、ウォリックシャー 》
John Constable
Malvern Hall, Warwickshire
言及箇所 58:14〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《草地から望むソールズベリー大聖堂》
John Constable
Sketch for Salisbury Cathedral from the Meadows

言及箇所 01:00:22:〜、01:41:53〜
※本展覧会になし

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《製粉所わきの流れ 裏面:橋のある夕景》
John Constable The Mill Stream Verso: Night Scene with Bridge
言及箇所 01:01:16〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《フラットフォードの製粉所 (航行可能な川の情景)》
John Constable Flatford Mill (‘Scene on a Navigable River’)
言及箇所 1:01:40〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル 《「フラットフォードの製粉所」の習作》
John Constable Study for ‘Flatford Mill’
言及箇所 1:01:40〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《麦畑》
John Constable
A Cornfield
言及箇所 1:07:39〜

©Tate, London 2021(出典

■デイヴィッド・ルーカス (ジョン・コンスタブル原画 )《麦畑》
David Lucas and John Constable
The Cornfield

言及箇所 1:07:39〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・リネル《自然の写生習作―トウィッケナムにて》
John Linnell
Study from Nature: At Twickenham
言及箇所 1:14:24〜

©Tate, London 2021(出典

■MoMA「Before Photography」(1981年)
Before Photography: Painting and the Invention of Photography
May 6–Jul 5, 1981 MoMA

■ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《南から望むゴダルミン》
Joseph Mallord William Turner
Godalming from the South
言及箇所 1:15:50〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ストラトフォードのセント・メアリー教会を望む》
John Constable
View towards Stratford St Mary Church
言及箇所 01:18:20〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ヤーマスの桟橋》
John Constable
Yarmouth Jetty
言及箇所 1:21:27〜、1:44:44〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ハムステッド・ヒース、「塩入れ」と呼ばれる家のある風景》
John Constable
Hampstead Heath, with the House Called ‘The Salt Box’
言及箇所 01:23:40〜

©Tate, London 2021(出典

■アレグザンダー・カズンズ《嵐の前》
Alexander Cozens
Before Storm
言及箇所 01:23:40〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《丘陵あるいは山々の頂 アレグザンダー・カズンズ「自然の多様な構図」の模写15点の第2図》
John Constable
Album of fifteen drawings after Alexander Cozens, ‘Various Species of Composition, in Nature’ Album open at no 2,‘Tops of Hills or Mountains’
言及箇所 01:23:40〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《雲の習作》
John Constable
Cloud Study
言及箇所 1:32:44〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ブライトン近郊の風車》
John Constable
A Windmill near Brighton
言及箇所 1:43:59〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ブライトン近くの海》
John Constable
The Sea near Brighton
言及箇所 1:44:24〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《チェーン桟橋、ブライトン》
John Constable
Chain Pier, Brighton
言及箇所 1:44:44〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《草地から望むソールズベリー大聖堂のスケッチ》
John Constable
Sketch for Salisbury Cathedral from the Meadows
言及箇所 01:46:24〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ウォータールー橋の開通式(ホワイトホールの階段、1817年6月18日)》
John Constable
The Opening of Waterloo Bridge(‘Whitehall Stairs, June 18th,1817’)
言及箇所 01:48:44〜

©Tate, London 2021(出典

■郡山市立美術館
言及箇所 01:54:12〜

www.city.koriyama.lg.jp
美術館概要|郡山市公式ウェブサイト
https://www.city.koriyama.lg.jp/bijutsukan/about/12931.html
郡山市立美術館は、郡山市街から安達太良山までを一望できる丘陵地にあります。緑豊かな立地を十分に生かし、多くの方々にやすらぎを与える場となることをめざして、平成4年11月に開館いたしました。当館の建物は、1994年に第35回BCS建築賞を、1998年には公共建築百...

■デイヴィッド・ルーカス(ジョン・コンスタブル原画 )《『イングランドの風景』扉絵
―イースト・バーゴルト、サフォーク》
David Lucas and John Constable
Frontispiece: East Bergholt,Suffolk
言及箇所 01:55:41〜

©Tate, London 2021(出典

■町田市立国際版画美術館
言及箇所 01:59:48〜

■ジョン・コンスタブル《教会の農場》
John Constable
The Glebe Farm
言及箇所 02:04:57〜

©Tate, London 2021(出典

■ジョン・コンスタブル《ウィヴンホー・パーク》
John Constable
Wivenhoe Park
言及箇所 02:10:00〜
※本展覧会になし

©Tate, London 2021(出典

■ライオネル・ビックネル・コンスタブル《ストーク=バイ=ネイランド近郊》
Lionel Bicknell Constable
Near Stoke-by-Nayland
言及箇所 02:10:50〜

©Tate, London 2021(出典

■「画家のパレット」(コンスタブルが使用したものの実物展示)
Constable’s Palette
言及箇所 02:13:26〜

©Tate, London 2021(出典

ガイド内で言及した書籍一覧

■尾関幸、陳岡めぐみ、 三浦篤『西洋美術の歴史7 19世紀 – 近代美術の誕生、ロマン派から印象派へ』(中央公論新社)

■平井 正穂『イギリス名詩選』(岩波文庫)

■岡田 温司『グランドツアー――18世紀イタリアへの旅』(岩波書店)

■「芸術新潮」2021年3月号(第72巻第3号 通巻855号)

■エルンスト・H. ゴンブリッチ『美術の物語』(ファイドン; ポケット版)

■C.R.レズリー『コンスタブルの手紙』(彩流社)

■デイビッド・ホックニー『秘密の知識』

■ユベールダミッシュ『雲の理論―絵画史への試論』(青幻舎)

■同朋舎出版『週刊 グレート・アーティスト 85 カンスタブル』(週刊グレート・アーティスト)

[了]

この記事は、石堂実花が執筆を、岡庭正利が音声・動画編集をつとめ、2021年4月19日に公開しました。
これから更新する記事のお知らせをLINEで受け取りたい方はこちら。