「2023年4月」の記事一覧
「2023年4月」に公開された
選りすぐりの記事一覧です。
世界文学のアーキテクチャ はじめに――世界・小説・商品|福嶋亮大
批評家・福嶋亮大さんによる「世界文学のアーキテクチャ」。近年のグローバルな文学作品研究において、「世界文学」の概念が用いられるようになりました。もともとは産業革命期の19世紀に誕生したこのワードを手がかりに「小説」と「資本主義」の構造的な類似を分析しながら、「世界文学」としての小説が持つ特徴を理論化していきます。
記事を読む【期間限定全文公開】宇野常寛『村上春樹と「壁抜け」のこと』(後編)──男のいない男たち
村上春樹『街とその不確かな壁』の発売のタイミングで、僕が半年前に出版した『砂漠と異人たち』に掲載した村上春樹論を期間限定で全文公開します。『街とその不確かな壁』については、近いうちに批評文を発表する予定ですが、この合計約4万字のテキストは『街とその不確かな壁』の予習としても、おそらく多くの読者が頭を抱えるであろう同作を考える上でも大きな手がかりになるはずです。
そして、もし心に引っかかるものがあれば『砂漠と異人たち』の全文を読んでもらえたら嬉しいです。ここで指摘している村上春樹が乗り上げた巨大な暗礁から脱出する方法を、僕なりに考えて示しています。(宇野常寛)
記事を読む【期間限定全文公開】宇野常寛『村上春樹と「壁抜け」のこと』(中編)──ステップファミリーと「悪」の消失
記事を読む【期間限定全文公開】宇野常寛「村上春樹と『壁抜け』のこと」(前編)──「コミットメント」のゆくえ
記事を読む食の批評を始めるために——現代料理と、二項対立というフィクション|藤田周
21世紀以降の高級レストランでみられるようになった「現代料理」は、食材の生態系や採取地の文化を料理によって伝えるものとされています。今回は「現代料理」のフィールドワーク研究をおこなう文化人類学者・藤田周さんが、「食」を批評的にとらえるための足がかりについて論じました。
記事を読む宇野常寛|「遅いインターネット」から「庭プロジェクト」へーー3年目の中間報告
パンデミックによる決定的な社会システムの変容が引き起こされはじめていた、2020年2月。編集長・宇野常寛によるマニフェスト的な主著『遅いインターネット』(幻冬舎, 2020)が刊行されました。
それから約3年。疫病と戦争の時代を経た人類は、ますます「速く」なったインターネットに翻弄され続けています。なぜ人々は、プラットフォーム上の相互評価のゲームに抗えないのか? 『遅いインターネット』文庫化のこのタイミングで、パンデミックから3年間の情報環境の変化を踏まえた中間報告と、これからの対抗戦略を宇野が書きました。
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