

これまでに更新した記事の一覧です。
デザイナー/小説家の池田明季哉さんによる連載『“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝』。今回はミニ四駆についての論考第4回です。「レッツ&ゴー」シリーズで描かれた少年たちの「成熟」忌避的態度は、20世紀的な男性性至上主義への批判、そしてユーザー間のボトムアップによるコミュニティ形成がもたらす第3次ミニ四駆ブームの確立に成功しました。しかしその一方で、「成熟」の拒否は社会との接続をも否定してしまうという新たな課題に直面しているのでした。
2011年の東日本大震災から、10年の歳月が過ぎました。コロナ禍という現在進行中の危機に人々の意識が上書きされるなか、戦後日本の転換点だったはずの未曾有の災害の記憶と教訓を、私たちはどう自分事として今に活かすべきなのでしょうか。震災と原発事故がもたらした社会の変化に、社会学者として向き合い続けてきた開沼博さん、日本人にとっての思想の問題として引き受けてきた思想史研究者の先崎彰容さんをお迎えし、改めて考え直しました。
消極性研究会(SIGSHY)による連載『消極性デザインが社会を変える。まずは、あなたの生活を変える。』。今回は栗原一貴さんの寄稿です。
栗原さんが客員講師としてシアトルを訪れたときに体験した、アメリカの「自主性・多様性」を重んじるコミュニケーション様式。日本にもそのエッセンスを持ち込むためには、「デザイン」の力が不可欠だと改めて実感したようです。
滋賀県のとある街で、推定築130年を超える町家に住む菊池昌枝さん。この連載ではひょんなことから町家に住むことになった菊池さんが、「古いもの」とともに生きる、一風変わった日々のくらしを綴ります。今回は、熟達の庭師さんに手入れをお願いすることで読み解かれていった、この庭の本来のかたちをめぐるミステリーをお届けします。
編集者・ライターの小池真幸さんが、「界隈」や「業界」にとらわれず、領域を横断して活動する人びとを紹介する連載「横断者たち」。今回は、政策実現プラットフォーム「issues」を運営するissuesの代表取締役、廣田達宣さんに話を伺いました。日常の「困りごと解決」をベースとした、選挙ではない政治のかたちを考えていきます。
リサーチャー・白土晴一さんによる連載「東京そぞろ歩き」。今回は駒込から本郷通りを南下して、かつて武家屋敷の広がっていた旧山の手の風情が残る街並みを語り/歩きます。
江戸東京を代表するかつての大名庭園「六義園」で知られる駒込の道の片側に、まるで『ゲーム・オブ・スローンズ』や『進撃の巨人』のようなビルの「壁」がそびえ立った、そのわけは? 「そぞろ歩き」が磨いた達人の眼が光ります。
「身体」と聞いて、何を思い浮かべますか? 足、腕、指、肩……実はそれだけではありません。リモートツールやVR/ARといった技術の発展によって、「身体」の範囲が再定義されつつあるのです。身体の「自在化」の研究に取り組むロボット工学者の稲見昌彦さん、分身ロボット『OriHime』を開発する吉藤オリィさんと、人を幸福にするテクノロジーのあり方を徹底討論しました。
今月から、国際コンサルタントの佐藤翔さんによる新連載「インフォーマルマーケットから見る世界──七つの海をこえる非正規市場たち」がスタートします。
新興国や周縁国に暮らす人々の生活を支える場として、実は欠かすことのできない存在である非正規市場(インフォーマルマーケット)たち。世界五大陸に広がるそのネットワークの実態を地域ごとにリポートしていきながら、グローバル資本主義のもうひとつの姿を浮き彫りにしていきます。
初回は、国際組織まである世界のインフォーマルマーケットの全体像について、佐藤さんの実地の体験とこれまでの研究をもとに概観します。
走ることは、苦しくてつらい──そんなイメージを持っていませんか? でも、それは過去のものとなりつつあります。気持ちよくて楽しい、日常生活の一部を彩るライフスタイルスポーツとしてのランニングが、ここ10年ほどで広まっています。ランニングカルチャーの広がりに新たな動きをみる「走るひと」編集長・上田唯人さんと、自身も日常的に走っているPLANETS編集長・宇野常寛が対談。“走ること”の魅力やこれからの可能性、そして都市との結びつきについて、自由に意見を交わしました。
EN TEA代表・丸若裕俊さんが日本の伝統的な技術や文化の新しい甦らせ方をさぐる連載「ボーダレス&タイムレス」。第3回は、丸若さんが渋谷でオープンした茶のスタンド「GEN GEN AN」や、茶葉のブランド「EN TEA」で発信していきたい価値について考えます。「ワークアズライフ」な現代において、「喫茶文化」はどうあるべきなのでしょうか。
安宅和人さんが率いるプロジェクト「風の谷」は、テクノロジーを用いて都市のオルタナティブを追求していく試みです。この連載では、そんなプロジェクトに関わるメンバーの横顔を紹介していきます。今回は特別編として、一般社団法人 森と未来代表理事の小野なぎささんに、都会にほど近い森を案内してもらいながら、森歩きの豊かさについて考えました。
NHK出版の編集者・井本光俊さんが「暮らし」や「自然」にまつわるおすすめの本を紹介する連載「井本文庫」。今回は『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社新書)を紹介します。人気チェーン店の知られざる魅力を独自の視点から紹介した本書から、井本さんは著者である稲田さんの「食べる」という行為への深い洞察を読み解きます。