

「2020年7月」に公開された
選りすぐりの記事一覧です。
できるかぎり大きな視野で、できるかぎりゆったりした時間感覚で、「つくる」ということを考え直していくため、文筆家/キュレーターの上妻世海さんが、さまざまな知恵の持ち主たちを尋ねまわる連続対談が始まります。最初の対話の相手は、都市や建築と大地との関係を「生環境」というアプローチから探求する松田法子さん。人類の文明やライフスタイルが、いかに地形や自然風土など土地そのものの力との相互作用でつくり出されてきたのかを、千年・万年単位の壮大な視野からとらえ直します。
20世紀末ボーイズトイデザインの変遷を振り返ることで、新たな“kakkoii”を探求する連載『“kakkoii”の誕生』。今回は『トランスフォーマー/リベンジ』以降の映画版トランスフォーマーシリーズが描こうとして挫折し続けてきた成熟のイメージを、「騎士」というモチーフを中心に論じます。
「もしよろしければ紹介しましょうか?」、「もしよろしければ紹介してください」と言ったものの、結局紹介に漕ぎ着けなかったことはありませんか?
今回はコミュニティ研究者の濱崎雅弘さんが、紹介・被紹介による「出会い」にまつわるコミュニケーションを考えます。紹介には、意外な心理的負担が隠されているようです。
さまざまな分野の知恵とテクノロジーを組み合わせて、人間が自然と共に生きるあたらしいかたちを模索するプロジェクト「風の谷を創る」。この連載ではこのプロジェクトに関わる多彩なメンバーたちの横顔を紹介していきます。今回は長年出版社でさまざまな編集に携わってきた岩佐文夫さんに、これまでのお仕事について、そして「風の谷」のこれまでの活動について伺いました。「編集者」から見た「風の谷」は一体どんな運動なのでしょうか?
新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界各国の社会体制が抱えていたさまざまな課題が、それぞれに顕在化しました。もちろん日本も例外ではありません。では、コロナ禍が浮き彫りにしたこの国の“ほんとうの問題”とは何なのか、LINEでの全国調査を手がけた宮田裕章さんに伺いました。どうすればこの危機を転機に変えていけるのか、諦めないための対話です。
今回ご紹介いただくのは、土屋智哉さんの『ウルトラライトハイキング』です。 アウトドア・ギアの軽量化が加速した「ウルトラライト」ブーム。それは単なるアウトドア・ギアの流行ではなく、個人が自分の力で自然と向きあうことを重視するアメリカ流のDIY(Do It Yourself)カルチャーからの精神史的な文脈を持つそうです。
「テイクアウト」「応援」「お取り寄せ」「自炊」……。コロナウイルスの感染拡大によって、今、「食べること」を取り巻く環境が徐々に変わりつつあります。今回は、普段「食」に携わるお二人をゲストに、連載「井本文庫」でもおなじみのあの方を司会にお迎えして、編集長・宇野常寛とともにこれからの「食」のゆくえについて語りました。キーワードは「楽しみとしての食」です。
国が国である以上、外すことのできない最も基幹的な公機能のひとつ「教育」。しかし社会に適合する標準的な「国民」を再生産すればよかった時代はとうに去り、いまの教育に求められているのは、「いかに個々の資質や状況に応じた多様性を尊重しつつ、社会を変えうる個人を育むか」の標準化です。この矛盾に満ちたミッションを、現役官僚・橘宏樹さんがチェックします。
甘味・酸味・塩味・苦味につづく基本五味のひとつとして、日本人によって発見された「うまみ」。その奇妙な奥の深さをめぐって、ひょんなことから4人の男たちが語り明かしました。うまみの快楽に秘められた謎を手がかりに、現代人の飲食をさらに豊かな体験にしていくための道をさぐる、珠玉のひととき。ゆっくりお茶を入れながら、味わってみてください。