

これまでに更新した記事の一覧です。
現在では「コンピューターの父」として知られるジョン・フォン・ノイマン。ただし、最初期の電子計算機であるENIACやEDVACの開発への関与は限定的で、ノイマン一人が名声を受けることへの疑義や軋轢は当初からありました。そうしたなか、ノイマン自身が果たしたコンピューター黎明期における功績の本質とは何だったのかを改めて探ります。
編集者・ライターの小池真幸さんが、「界隈」や「業界」にとらわれず、領域を横断して活動する人びとを紹介する連載「横断者たち」。今回は、墓地設計家の関野らんさんに話を伺いました。地縁にもとづく家制度を前提とした伝統的な「弔い」のあり方がそぐわなくなりつつある現代、私たちはいかにして死と向き合えばよいのか。現代のライフスタイルに適合した、オルタナティブなお墓のかたちを考えます。
リサーチャー・白土晴一さんが、心のおもむくまま東京の街を歩き回る連載「東京そぞろ歩き」。今回歩いたのは、上野・不忍池周辺です。
かつては東京の玄関として機能した上野駅。博覧会など国家規模のさまざまな行事が行われるなかで、人工物と自然物がそれぞれ現れては消えていった歴史を、小さな「蛇のかみさま」と一緒に振り返ります。
滋賀県のとある街で、推定築130年を超える町家に住む菊池昌枝さん。この連載ではひょんなことから町家に住むことになった菊池さんが、「古いもの」とともに生きる、一風変わった日々のくらしを綴ります。
今回は季節とともにある古民家ならではの暮らし方についてです。気温や天気に合わせて生活様式をかえていく「暮らしわけ」について、季節折々の写真とともにお届けします。
チームラボの代表・猪子寿之さんの連載「連続するものすべては美しい」。今回は、岡山の福岡醤油ギャラリーで開催中の展覧会「Teamlab: Tea Time in the Soy Sauce Storehouse」をめぐる対話です。「自分自身でありながら、世界の一部にもなれる」感覚を味わえる作品、近くと遠くで見え方が変わる新しい色。不思議な感覚の先に現れる、自分と世界の「ととのう」が重なり合う体験について語り合います。
本日お届けするのは、哲学者・下西風澄さんとファッション研究者・藤嶋陽子さんとの特別対談です。
「ファッション」への期待や身体をめぐる自意識は、現代の情報環境下でどのように機能している(してしまう)のか。自身の身体像に対する等身大の悩みから、数世紀規模でのファッションと身体の移り変わりまで、研究者の視点から語っていただきました。
2021年8月15日、タリバンによるアフガニスタン全土の実効支配実現という形で終結したアフガニスタン紛争。現地には数百名の自衛隊員が動員され、日本国も事実上の「交戦国」となりましたが、そのことが国内世論で問題化されることはほとんどありませんでした。
「遠い国の問題」では済まされない一連の事件について、”紛争解決請負人”である伊勢崎賢治さんに行ったインタビューの後編をお届けします。
分析哲学研究者・小山虎さんによる、現代のコンピューター・サイエンスの知られざる思想史的ルーツを辿る連載の第13回。
ヒトラーのナチス総統への就任がせまる1930年代、いち早く渡米してアメリカの学術研究の中心地になるプリンストン高等研究所に所属することになったフォン・ノイマンとゲーデル。二人をこの地に招き寄せ、結果的にのちのコンピューター技術発展の立役者になった先達の数学者らの足跡を追いかけます。
21世紀の幕開けと共に、テロリストの脅威を世界に知らしめた9・11テロ事件。直後に始まったアフガニスタン紛争はアメリカ史上最長の戦争となり、2021年8月、多国籍軍陣営の敗北という形で終止符が打たれました。
終戦直前に行われた、タリバンによるアフガン全土の実効支配実現を、民主主義国家はどのように受け止めるべきなのか。長年、国連の平和維持活動に参加し、アフガニスタンの武装解除に携わってきた伊勢崎賢治さんに、じっくりとお話を伺いました。
「マインドフルネス」という言葉は、もっぱら個人の能力開発を目的としたビジネスパーソンのために使われることが一般的です。しかしマインドフルネスの元となった仏教は、本来「個人」のエゴや執着を捨て去ることに重きを置いた思想でした。こうした昨今のマインドフルネス・ブームの背景と仏教思想とのすれ違い、そして今後向かうべき「わたしたちのマインドフルネス」の可能性について、現代仏教僧の松本紹圭さんに寄稿していただきました。
国際コンサルタントの佐藤翔さんによる連載「インフォーマルマーケットから見る世界──七つの海をこえる非正規市場たち」。
今回は、旧大陸側から大西洋を渡って新大陸へ。中南米地域では地中海東岸・レバノンからの移民ネットワークがこの1世紀あまりで拡大しているなか、ブラジル出身のカルロス・ゴーンやメキシコの富豪カルロス・スリムなど、国際ビジネスの表舞台でも存在感を発揮するレバノン人たちの活動が、いかに大西洋西岸のインフォーマルマーケットを牽引しているかにスポットを当てます。
言葉ではうまく伝えられないことが、イラストにするとあっさり納得できる──。こうした文字言語とイラスト表現との認知の違いはどうして生まれるのでしょうか。話し言葉を視覚言語としての「グラフィックレコード」に「翻訳」する視覚言語研究者・デザインリサーチャーの清水淳子さんに、文字言語の外側の情報認知について論じていただきました。