

これまでに更新した記事の一覧です。
村上春樹『街とその不確かな壁』の発売のタイミングで、僕が半年前に出版した『砂漠と異人たち』に掲載した村上春樹論を期間限定で全文公開します。『街とその不確かな壁』については、近いうちに批評文を発表する予定ですが、この合計約4万字のテキストは『街とその不確かな壁』の予習としても、おそらく多くの読者が頭を抱えるであろう同作を考える上でも大きな手がかりになるはずです。
そして、もし心に引っかかるものがあれば『砂漠と異人たち』の全文を読んでもらえたら嬉しいです。ここで指摘している村上春樹が乗り上げた巨大な暗礁から脱出する方法を、僕なりに考えて示しています。(宇野常寛)
SNSのプラットフォームがインターネットをどうしようもなく拙速に、窮屈にしてしまっているいま、もっと人間が自由になれる場所を、それも実空間につくることはできないか──そんな考えからはじまったのがこの「庭プロジェクト」です。建築から人類学までさまざまな分野のプロフェッショナルが、官民産学を問わず集まって知恵を出し合う研究会の模様を、これから毎月レポートしていきます。
第2回の研究会ではボードメンバーである建築家・門脇耕三さんのプレゼンテーション、そしてそれを踏まえた参加メンバーの議論が行われました。主にディスカッションされたのは、これからの公共空間のあり方を考えるうえで避けては通れない、「シェア」と「コモンズ」の問題です。この記事では編集部メンバーの視点からそこでの議論をダイジェストし、「イーロン・マスク/里山資本主義」の二択のどちらでもない、「せざるを得ない」からシェアする公共空間のあり方について考えます。
21世紀以降の高級レストランでみられるようになった「現代料理」は、食材の生態系や採取地の文化を料理によって伝えるものとされています。今回は「現代料理」のフィールドワーク研究をおこなう文化人類学者・藤田周さんが、「食」を批評的にとらえるための足がかりについて論じました。
リサーチャー・白土晴一さんが、心のおもむくまま東京の街を歩き回る連載「東京そぞろ歩き」。前回に引き続き、増上寺周辺を歩きます。
徳川将軍家の墓所がある増上寺ですが、現存する文化財は再建されたものも少なくありません。現存する建築物と地形から、当時の風土を探る白土さんの眼が光ります。
デザイナー/ライター/小説家の池田明季哉さんによる連載『“kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝』。
前回に引き続き、「トランスフォーマー」のローカライズが「勇者シリーズ」へ継承したものについて考察します。今回大きく取り上げるのは「勇者シリーズ」開始直前、1989年から放送された『トランスフォーマーⅤ』です。
橘宏樹さんが、「中の人」ならではの視点で日米の行政・社会構造を比較分析していく連載「現役官僚のニューヨーク駐在日記」。
今回はジョンソン・エンド・ジョンソンの社内体制から、アメリカ企業のイノベーション・エコシステムについて分析します。
消極性研究会が掲げる「消極性デザイン」を、今日の「戦争と平和」の問題に応用するとしたら……。考えれば考えるほど袋小路に陥るほかないシビアな議論に一石を投じる、未来志向のブレインストーミングをお届けします。
リサーチャー・白土晴一さんが、心のおもむくまま東京の街を歩き回る連載「東京そぞろ歩き」。今回はJR浜松町駅周辺から増上寺へ向かって歩きます。
徳川将軍家の菩提寺として知られる増上寺。建設に関わった”ニコニコ銀行王”牧野元次郎のエピソードからは意外な歴史が紐解けるようです。
デザイナー/ライター/小説家の池田明季哉さんによる連載『”kakkoii”の誕生──世紀末ボーイズトイ列伝』。
「人間と機械の関係」から独自の想像力を表現してきた「トランスフォーマー」は、1990年以降の「勇者シリーズ」にどのように受け継がれたのか。その足がかりとして独自ローカライズがなされた1980年代末の「トランスフォーマー」シリーズを分析します。
日本の伝統工芸のアップデートに取り組む丸若裕俊さん(EN TEA代表)と、日本国内の陶磁器の魅力を世界に発信するプロジェクト「CERANIS」を手がける沖本ゆかさん。
空間を縦に切る感覚や、土着の歴史。普段意識することのない感覚が「モノ」によってもたらせれる体験について語り合いました。